たかちゃん 見学中

たかちゃん 見学中

たかちゃんは、ビーバー隊を見学中の年長さんです。
ママはたかちゃんに「おともだちとなかよくできる人になってもらいたい。子ども時代にたくさん遊び、いろいろな体験をしてもらいたい。」と思って、自宅近くの団で体験見学を始めました。

活動中は楽しそうでにこにこしているのに、なぜか活動の前の日になると「明日はお休みする」とか「ちょっと頭がいたい」とマイナーな発言。
あの手この手で連れ出す日も、時にはあきらめてお休みしてしまう日もありますが、ビーバー隊のリーダーは
「ゆっくりでいいです。慌てずたかちゃんの気持ちが決まるまで待ちましょう。」

たかちゃんがなかなかママの自転車から降りられなかった時も、ちょっと照れて隠れてしまった時も
「おお、たかちゃん!よく来たね!こっちにおいでー!」
と声をかけて、たかちゃんの「気分のノリ」を待っていてくれるので、申し訳ないような、ちょっとほっとするような気持ちです。

近くの公園に歩いていき、葉っぱを拾ったりザリガニがいるか小川をのぞき込んだり、ある時は段ボールを組立てて「ビーバーハウス」を作ったりするうちに少しずつ慣れてきたようで、先日はアスレチックにすっかりはまって、スカウトと一緒に何度ものぼったりおりたり。
なーんだ、今日も結局、すごく楽しそうじゃない!
拍子抜けしながらもホッとして、顔なじみになったリーダーたちやママたちとの立ち話も、ママの方もすっかりリフレッシュできる場です。

今日は四谷の消防博物館に出かけるとあって、たかちゃんはそれはそれは楽しみにしていました。
朝集まってすぐのセレモニーで電車に乗るときのマナーを聞くときも、歩いていくときも、心が弾んでいるのがわかるよう。
小学校1年生と2年生のビーバースカウトたちは、やっぱり年長さんのたかちゃんよりできることや知っていることがたくさんあって、ついていけないこともあるけれど、たかちゃんのペースで楽しめたこともたくさんありました。
「楽しかった!僕はね、大きくなったら消防自動車になる!」と大満足のたかちゃん。
え?消防士じゃなくて、車になるの?
ママは笑いをこらえ、早速リーダーにメールで報告して、受け取ったみんなでくすくす笑いです。

いろんな世代に友達がいるっていいな。
自分とはちがう考えや意見を持っている人と知り合うから、共感する力や観察する力、想像力も伸びてゆく。
外で遊び、知らないことにチャレンジして、たくさんの発見や刺激に接するから、創造力や考える力がはぐくまれる。
目には見えにくいけれど、そうした力は生涯にわたってたかちゃんを助けていってくれるはず。
周りにいる大人たちが、みんなでたかちゃんの心が大きく大きく育つといいなと願っています。

長く続けられたら素晴らしいだろうけれど、まずは気軽な気持ちでスカウトとして過ごしてみよう。
この先「どうしようかな」と思ったときは、リーダーはもちろん、たかちゃん自身と相談しよう。
たかちゃんが「楽しい!」「ここが好き」と感じているとき、きっとボーイスカウトはたかちゃんにとって大切な居場所です。