聞いてみたい こんなこと

宗教団体なの?

ボーイスカウトは信仰心をもつことを推奨していますが、特定の宗教を勧めるものではありません。
人それぞれの神さまや仏さまといったイメージを心のよりどころに、人としてのあり方を考えながら日々を充実させて生活することは、ある宗教を信仰して生活することと変わらないからです。

ボーイスカウトの「ちかいとおきて」は、ボーイスカウトならではの信仰心の基盤であり、人生の指針です。
神さまや仏さま、そして国に誠をつくし、他の人を助け、体と心を鍛えて道徳心を大切にすること、自分自身が誠実で親切、快活で質素、そして勇敢な人でいられるように、また友情や礼儀・感謝の心を大切にする人であるようにと自らを律し、心のうちの良心と対話することを重んじます。
年少のスカウトがわかりやすいように作られた「やくそくとさだめ」「やくそくときまり」も「ちかいとおきて」と同じ。毎回の活動で唱えてなかまと一緒に思い出す時間をもっています。

世田谷のボーイスカウトの中には育成母体が神社や寺院、カトリック教会といった宗教団体である団もあります。活動拠点となっているだけでなく、スカウトたちはそれぞれの宗教行事にも参加していますが、特に入信を勧められることはなく、また信者しか入団できないということはありません。むしろそうした行事で話を聞くことは、自分自身におき替えて考えるよい機会と考えています。

 

ガールスカウトの選択は?

ベーデン‐パウエル卿がボーイスカウト運動を立ち上げると、その運動と精神はあっという間にイギリス中の男の子の心をつかみ、ボーイスカウト隊年齢ではない子どもたちからも、また女の子からも「私たちのためのスカウティングを作ってください」との要望が寄せられました。
ガールスカウトはベーデン‐パウエル卿が創立し、夫人や妹に引き継がれ、現在146か国で活動されている世界的な女子教育団体となり、国内では47都道府県に活動拠点があります。

現在のボーイスカウトには性別による入隊の制限はありませんが、一方ガールスカウトはこれまで通り女性だけの組織で運営されています。
ガールスカウトは少女と若い女性の可能性を最大限に伸ばし、責任ある世界市民となれるように活動しており、自分自身と他の人々の幸福と平和のために、自ら考え、行動できる人をめざしています。活動内容や制度はボーイスカウトと大きく違うことはありませんが、「自分の考えを持ち、しっかり伝えられる」という力を身に着けることを重んじています。
世田谷のボーイスカウト団の7割が男女スカウトを育成していて、どこの団でも女子スカウトのいる隊には女性指導者が配属され、キャンプにももちろん同行します。着替えなどもきめ細やかな配慮がされ、特に男の子だから女の子だからといった違いを意識することなく、活動しています。

世田谷のボーイスカウトとガールスカウトはいわば兄妹の関係であり、両者が協力して奉仕活動やハイキング、餅つきなどの行事を一緒に行うところもあります。女の子はボーイスカウトとガールスカウトのどちらも選ぶことができるので、ぜひどちらの団も見学、体験してみてお子さんに合った環境を見つけてくださいね。

  
 

費用はどのくらい?

どこの団でも身近なものや場所を利用したり、質素ではあってもスカウトたちに楽しい活動を提供できるように、年間でかかる費用はできるだけ低く抑えて設定しています。スカウト保護者の費用負担は、他のおけいこごとに比べ特に高額だということはありません。その分団全体や育成会活動でのバザーや地域のおまつりで貢献し活動費を得る努力もしています。
おおよその平均では、初年度のみの入団金が5,000円から10,000円。
年会費・日本連盟など登録費が5,000円。毎月の活動費2,000円とキャンプ積立金が毎月3,000円。
その他合宿やキャンプ、材料費や交通費などの臨時金を納入するスタイルです。
また、別の例では初年度のみの入団金が10,000円。
年会費・登録料・キャンプ積立金は不要で毎月の活動費が5,500円という団もあります。
保護者負担はおおむね年間70,000円未満です。
詳しくは入団前に、担当者の方に直接お尋ねくださいね。

  

制服は必要?

制服はそれぞれの部門のものが必要なので、購入する時に「ちょっと高いな」との印象はありますよね。
しかも成長期のスカウトは、入隊した時と上進していくときの身体の様子は全く違っているので、途中で買い替えるケースがほとんど。大きめのサイズを買って何とかしのぐのも一つの手ですね。

制服は頑張ったシンボルそのものです。
その部門にいる間に努力の結果取得したバッジは次々と袖やたすきに縫いつけられ、新しいバッジが増えるたびにお子さんの心には誇らしさや達成感がわき、「また次も頑張ろう」と背中を押されていきます。
スカウトの成長の証・記念となって、誰かにゆずるのをためらってしまうほど愛着がわいて手放せない方もたくさんいらっしゃいます。
2016年度から始まった旧制服から新制服への移行期間が2018年度で終わることで、団によっては貸与や先輩のお下がりを利用できるシステムが整ってきています。
入団前に、担当者の方にこちらもお尋ねくださいね。

 

保護者のお手伝いは?

ボーイスカウト活動は、スカウトと指導者のコラボレーションで成り立っていますが、まだ年齢の幼いビーバー隊やカブ隊のスカウトについては保護者の関わりが欠かせません。安全を確保する・時間に沿って活動する・一人ひとりのスカウトへの目配りをするといった活動中に大人の目が必要でもありますが、もっと大切なのはこの先ずっと子どもの成長を見守るための、指導者と保護者のつながり・絆です。
その基礎を作っていく時期がビーバー隊・カブ隊の年齢の時期です。ぜひ「手伝いをさせされている」「重荷だ」などと考えず、子どもさんを通して地域にゆるやかに見守りあえる繋がりを作っていこうと、できる範囲で参加してみてくださいね。無理をする必要はありません。長い子育ての間には「そうしておいてよかった」と感じる場面が少なくありません。地域の力を上手に取り入れることは、力強い味方がそばにいるようなものです。

カブ隊のデンリーダー(組の保護者役)を頼まれることもあります。早起きをして活動日に出かけていくのは、最初は本当に大変。でも、組のスカウトやリーダーとの交流、活動で出会うひとこま、「やくそくとさだめ」にふれるなど、ちょっと特別で心豊かな時間でもあります。ぜひ「楽しく過ごそう!」と考えてみてくださいね。
団によっての取り組み方はさまざまです。どうぞ担当の方に気軽にお尋ねください。